2017年4月6日木曜日

わかっちゃいるけど、やめられない。というお話し。

さて、不思議なもので人という生き物は『動くな』と言われると、無性に動きたくなる生き物ではないだろうか?

ようは『するな!』といわれると、したくなる。

その最たる例というか、舞台となるのが冠婚葬祭の特に『葬』いわゆる故人との別れの場である。

何せ歴史と伝統、そしてしきたりを重んじるのが我ら日本人。

身近な親類縁者や先輩や後輩に同僚ともなれば、今生の別れとは辛くも悲しいものである。

しかし、誤解を恐れず言わせて頂けるのであれば、遠方の血縁者となれば、これまた話が変わってくるのではないだろうか?

人生経験豊富な皆さんであれば御経験もあるかと思うが、葬儀や通夜が初対面となる遠方の親戚というのは、ちょいちょいおられる。

この、『ちょいちょいおられる。』というのが非常に厄介で、様は『故人のみならず周囲の親族はじめ参列者の全員がほぼ初対面』というのは色々な意味で緊張するものではないだろうか。

そうなってくると、男性は御酌をしながらほぼ初対面の殿方と当たり障りのない世間話をし、女性はといえば、これまた洗い物や来訪者の誘導をしつつ奥方達と、これまた当たり障りのない世間話に旦那の愚痴をホドボドにするのいうのが世の常ではないだろうか?

さて、そうこうしているうちに、通夜や葬式という『笑う事の許されない』儀式、そう『リアル笑ってはいけない』がやってくる。

何せその場に居合わせているのは縁も所縁(ゆかり)もあるけれど、初対面の人達なのである。

再度、誤解を恐れずここはネタの場である事を前提に話を進めさせて頂くと、そう!感情移入もなにもあったもんではないのでる。

『福祉関係の仕事をしていて何を失礼な』などという声が聞こえてきそうだが、本音を言えるなら、そのような遠方の親戚の葬儀や通夜を経験した人というのは案外多い事でしょう。

以前も、この様な事件に遭遇した。

親族代表で参列したものの、故人も含めほぼほぼ全員初対面という御通夜である。

なぜか親族席に座らされ(というか当然なのだが)、フト目を前の参列者にやると、首筋のホクロから一本太く長い毛がニョロンと生えているでわないか。

何気ない日常であれば何て事はないのだが、ここはそう『笑ってはいけない』環境なのである。

こうなると、ハシが転がっても爆笑してしまう厨ニよろしく変なスイッチが入ってしまい、もう笑いを堪えるのに必死にならねばならない。

息を殺し、必死に肩をワナワナと震わせ笑いを堪えるそのさまは、傍目には故人を想い涙を堪える血縁者に映るだろう。

しかし、事実は小説より奇なりとは良く言ったもので、こっちとら決して笑いを許されない環境で笑いを堪えるのに必死なのである。

何とかそのホクロ毛ニョロン叔父さんが御焼香に向かい視界から消える事でその瞬間は事なきを得た。

しかし、事件というのは続くものである。

いや、ホクロニョロンはその後に待ち受けていた大爆発への序章に過ぎないのであった。

その大爆発、そう、エクスプロージョンは、そのホクロ毛ニョロン叔父さんが御焼香を終え、続いて後列の自分達も御焼香を終えて席につき厳かに視線を前列に鎮座したホクロニョロンの主に向けた時に突然起こったのだ。

なんと、御焼香に向かう前には確かにあった太く長いニョロンとした毛が見当たらないのだ!

そう!ここに確かにあったのに!

ニョロンよ、どこへ行った!

いや、黒く大きなホクロに光の加減も相まって目の錯覚かと、何度見直しても見つけられないのだ。

いまいちど言おう!

どこへいった!ニョロンよ!

と、思っていると、この魂の慟哭が通じたのか、ニョロンの主が突如振り返ったのだ。

すると、どうだろう。

このニョロン主の鼻から一本、太く長い鼻毛がニョロンと出ているでわないかっ!

首筋から鼻へニョロンがワープした!

おかえり!ニョロン!

オー、マイ、ニョロン!

もう、君を離したくはない!

その、つぶらな瞳でいつまでも僕を見つめていておくれ!

って、瞳も何もタダの毛やないかぁ~いっ!

アカン!ムリだ!

もう、ダメだ!

この時は肩を震わせトイレへ駆け込む事で、故人をたいそう思う若者を演じ、事なきを得たのは日頃の行いの賜物であろう。

このように、何事も制限がかかると何かと想像をいとも簡単に凌駕する事件が発生してしまうものである。

ようは何が言いたいかというと、明日というか今日は起きたら、それはそれは御偉い大学の学長や理事長達との面会があり、しいてはその印象次第で自分の来年というか法人の何か色々と将来の事が変わってしまうという、そんな、いわば『絶対に笑ってわいけない環境』に行かなければならないのだ。

そんな所ででも、『いつもと変わらずアナタの本音を語れば良い。』と言われたのだが、『冷やし中華はいつ始まりますか?』とか『アンタら勉強のし過ぎで一般常識無いやろ?電車の切符の買い方知ってる?』とか、絶対言っちゃダメな事を言ったらどうなるのか、実はワクワクして寝れないのである。

そんなこんなで、呑んでも呑んでも酔えない夜を過ごしているので、思いやりのある暖かい方は明日の朝10:30頃に
『そろそろ起きてる?』
的なお電話を頂ければと思う。

さて、次は何を呑もうかな?

それではひとます、お休み地球。

こんな文章をとある日の夜更けに酔っ払った勢いでLINEに投稿した訳だが、元来ビビりな性格が功を奏したのか2時間前には起き上がり何とかなったあたり、小心者の為せる業。

お陰様で学長や教授との面会も首の皮1枚で繋がった・・・と、思いたい。

えっ!?電話は何件かかってきたかって???

もちろんゼロ件ですが何か?

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